この記事の要点
- 医師は診察・診断、検査、投薬、診断書の作成などを行います。
- 整骨院・接骨院では、国家資格を持つ柔道整復師が施術します。
- 強い症状や異常がある場合は、まず救急要請または医療機関への相談を優先します。
- 担当:医師
- 診察・診断・検査
- 投薬・診断書
- 担当:柔道整復師
- 打撲・捻挫等の施術
- 費用は個別に確認
- 「整体」に国家資格制度なし
- 資格と届出を確認
- サービス内容を確認
判断の起点:強い症状や異常がある場合は、まず救急要請または医療機関への相談を優先します。
最初に知っておきたい3つの施設
整形外科は、医師が骨、関節、筋肉、神経などを診察する医療機関です。事故後の身体の状態を診察し、必要に応じて画像検査、薬の処方、診断書の作成などを行います。
整骨院と接骨院は、基本的に同じ種類の施術所です。国家資格を持つ柔道整復師が、骨折、脱臼、打撲、捻挫などへの施術を行います。柔道整復師は医師ではないため、診断、投薬、レントゲン検査はできません。
整体院は、名称だけでは施術者の資格やサービス内容が分かりません。柔道整復師などの資格者がいる店舗もありますが、『整体』という言葉自体に国家資格制度はないため、資格と施設の届出を個別に確認します。
- 整形外科:医師による診察、診断、検査、投薬、診断書の作成。
- 整骨院・接骨院:柔道整復師による骨折、脱臼、打撲、捻挫などへの施術。
- 整体院:店舗ごとに資格者やサービス内容が異なる。
事故後は身体の状態を医療機関へ相談する
交通事故では、身体に大きな力が加わります。事故直後は緊張していて痛みに気づきにくく、外から見ただけでは分からないけがもあります。強い痛み、しびれ、意識の異常、吐き気、動かしにくさなどがある場合は、救急要請または医療機関への相談を優先してください。
医師の診察を受けると、症状やけがの状態を医学的に確認できます。必要に応じた検査や治療を相談でき、診断書など事故後の手続きで使う書類についても確認できます。受診時には、交通事故で受けた衝撃と、症状が出た時期や場所を具体的に伝えます。
整形外科と整骨院は二者択一とは限らない
『整形外科と整骨院のどちらか一方だけを選ぶ』と考える必要はありません。まず医療機関で身体の状態を確認し、その後、症状や必要性に応じて整骨院の利用を検討することがあります。
ただし、自己判断で通院先を増やすと、費用の扱いについて保険会社との確認が必要になる場合があります。整骨院へ通いたいときは、医師へ症状や希望を伝え、保険会社へ通院先、費用の支払方法、必要書類を確認してください。
骨折・脱臼と健康保険のルール
健康保険を使った柔道整復師の施術では、骨折、脱臼、打撲、捻挫などが対象です。骨折と脱臼は、緊急の応急手当を除き、医師の同意が必要です。日常生活による肩こり、筋肉疲労、原因がはっきりしない痛みなどは健康保険の対象ではありません。
また、同じけがについて医療機関で治療を受けている期間に、整骨院でも健康保険を使うことはできない場合があります。これは健康保険のルールであり、自賠責保険や任意保険による交通事故の費用負担とは別の仕組みです。
整骨院へ通う前に確認すること
看板や広告だけで決めず、施術者の資格、施術所の届出、対応できる範囲、費用、医療機関との連携方法を確認します。保険会社が費用を直接支払うのか、自分がいったん立て替えるのかも聞いておきましょう。
- 担当する人は柔道整復師の免許を持っているか。
- 施術所として必要な届出をしているか。
- 現在の症状に対応できない場合、医療機関へ案内できるか。
- どの保険を使い、自己負担や立替が生じる可能性があるか。
- 領収書や施術証明書を発行できるか。
- 期間や回数を、身体の状態を見ずに一律で決めていないか。
症状別に考える通院先の例
意識の異常、強い頭痛、吐き気、手足のしびれ、力が入らないなどの症状があるときは、救急要請または医療機関への相談を優先します。骨折や脱臼が疑われる場合も、検査ができる医療機関へ相談します。
医療機関で身体の状態を確認したあと、打撲や捻挫などについて柔道整復師の施術を希望する場合は、医師や保険会社へ相談しながら整骨院・接骨院を検討します。どのケースでも、痛みやしびれの変化を記録し、悪化したときは医療機関へ伝えることが大切です。
確認に使用した一次情報
最終確認日:2026年8月25日。制度・運用は変更されることがあります。